千葉市は2019.7.23にIRを設置するといくら儲かるかを広く業者にもとめ、19業者が応じましたが、締め切り日までに書類を出したのが8業者です。その報告書の開示を求めたのが2019.12.19ですが、紆余曲折を経て1社分が開示されたのが2020.4.9です(一部分は非開示)。他の7社は業者側の要求で全面非開示です。
開示されまでの経過は下記にあります。
IRに関する情報提供依頼の開示請求を市に行いました約4ヶ月かけて1社分が開示されました
開示に同意したのは千葉市の業者とされてます。
- 提出資料確認書 1頁
- IRに関する情報提供 61頁
- 情報提供依頼業者ヒヤリング記録簿 6頁
ほとんどは開示されてますが、肝心のIRのコンセプト、金額に関する所は黒塗りです。
それでも、来場者をどう試算したのかはわかります。ヒヤリング結果からも参考にすると以下になります。
IR全体 4300万人
カジノ 2900万人
*千葉市は2900万人はデイズニーランドと同等としてます。
*業者は2900万人は少ない試算であると思う。
詳細は省きますが、2900万人の根拠は一般の日本人に関しては以下です。
首都圏の人口から、所得500万円以上の人の割合62.9%,その内25.0%が年3.48回来るとしてます。その数約2500万人です。
あとの400万人は海外の一般人、国内外のVIPです。
カジノに入場するにはマイナバーカードが必要で、現在15%程度の取得率です。25.0%とどう整合性をとるかは不明です。
これらの数字は「博報堂IR来場意向調査より算出」となってます。
巻末には参考にしたURLがありますが、これに関してはありません。
そこで「博報堂IR来場意向調査」で検索すると
「博報堂、統合型リゾート(IR/MICE)に 関する全国調査を実施」がヒットします。
これは2014.07.28の情報です。マイナバーカードの運用は2015.10からです。
当時、マイナバーカードは議論されてません。これを参考にしたかは定かではありませんがもしそうであるなら、全くダメと判断させて頂きます。
その他、突っ込み所は幾つかありますが、今更あげつらっても仕方ないので止めます。しかし、あえてあげればヒアリングの千葉市側には「PwCコサンルティング合同会社」が参加し記録簿を作成してます。この会社はIRに知見があるとして各業者の数値の検証を出したことになってます。ヒアリングではマイナンバーカードに関しては言及はありません。
参考 全く話にならない 県が求める市民の合意形成はできない 「IR(統合型リゾート)に関する情報提供依頼報告書」