報告書(5.84MB)では、Fブロックにある野球場(QVCマリンフィールド ロッテのホームグランド)に野球を見来る人は、ついでにカジノに寄っていくとしてます。その割合は10人に1人です。パチンコ愛好家は10%から来ています。こうした「一定の条件設定」したにもかかわらず、野球場を潰してIRカジノを造る計画です。
非常にわかりやすいデタラメです。
市の言い分は
○新規開発型における野球場についてですが、今回の調査では、野球場を除却することを前提とした検証は行っておりません。
○なお、仮に、幕張海浜公園への立地を考える場合、野球場の敷地を除くDE ブロックのみでも約26ha あることから、新規開発型のIR を建設するための敷地面積は確保されると考えております。用地(15ha 以上)の確保、延床面積についてですが、マリーナ・ベイ・サンズと同程度の施設を導入する場合、同規模の土地の確保が必要になると考えています。
「今回の調査では、野球場を除却することを前提とした検証は行っておりません。」報告書はそうなっています。改めて書くまでもありません。こうした意味のないことを書くのは彼らの「手」です。
「マリーナ・ベイ・サンズと同程度の施設を導入する場合」
同程度の施設かどうか調べてみました。
報告書97ページにコンベンションホールは幕張メッセと同程度してます。
「正味」
展示場面積:100,000㎡ (10 ha)
会議場面積: 10,000㎡ (1 ha)
「実質」
レンタルブル比:50%
展示場:200,000 ㎡ (20 ha)
会議場: 20,000 ㎡ ( 2 ha)
(レンタルブル比とは正味の展示場面積に付帯設備を加えることで、今回は倍になると設定してます。)
注 「正味」「実質」の表現は加えました。
展示場,会議場だけで15 ha を越えています(「実質」)。他にカジノ、ホテル、ショピングモール,劇場(これらは未検討)があります。念のためかなり大雑把ですがグーグル地図(写真)にノギスを当てて確認するとDE地区には土地の形状もあり展示場1-8ホールさえ収るか厳しい。まだ、展示場9-11ホール、会議場があります。防風林(防砂林)を撤去し砂場(海岸線)まで使用すれば可能かもしれない。
一方、報告書44ページにはマリーナ・ベイ・サンズの展示場では5層の建物の2層を占めます。合計3.175 ha(=1.719+1.560)で約6.3(=20/3.175)倍で同程度とするのは無理でしょう。しかし、多分無理ではなく、「一定の条件設定」の範疇でしょう。
受け取り方は様々ですからね。幕張メッセの多層化は、その手の知識はないので検討できません。多層化すれば、重量物、大型物の搬入が問題になるのは用意に想像できます。仮に、多層化しマリーナ・ベイ・サンズの施設と同じ敷地とすれば、12層必要です。通常のビルなら展示場だけで24階になります。
こうしたように調査会社及び市は「一定の条件設定」を各所で行ってますが、条件どうしの整合性や全体としての整合性や見直しの能力に欠けてます。恥の上塗りをやってます。
*今までカジノの収益を調べてきました。施設を調べ出したら何が飛び出すかわからない気がします。この報告は体をなしてない。木を見て森を見てない。
注 マリーナ・ベイ・サンズの展示場の面積は「正味」なのか、「実質」なのか不明です。ここでは両者「実質」として計算してます。
「経済産業省のシンガポールIRに関するレポート」pdf 約5.5MB によれば「正味」ともとれます。両者を「正味」とすれば下記のようになります。
合計3.175 ha(=1.719+1.560)で約6.3(=20/3.175)倍
-> 合計3.175 ha(=1.719+1.560)で約3.15(=10/3.175)倍
12層 -> 6層
24階 -> 12階
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